愛してるを心から
■出会い■
あれから、一週間が経って私たちも日々の生活に慣れてきた。
席替えがまだないから、皆とは離れ離れだけど、いつか隣同士になれたらいいなぁ~。
私は、ノートを取りながらそんな事を思っていた。
私の得意科目である数学の時間。
問題を解いたとき味わえる達成感が、なんともいえないぐらい私は好き。
黒板に書かれている問題をノートへ移し終え、坦坦と問題を解いていく。
すると、コツンと椅子を叩かれた。
私は何?と、後ろを向くと申し訳なさそうな顔をした男の人いた。
「ごめん、ここの問題分からないんだわ!教えてくんない?」
小声でそういった彼は、ノートを開いて見せた。
指で指された問題は今さっき自分が解いた問題だった。
私は、手でOKとつくった。
「え、マジで!やった、サンキュー!」
ガッツポーズをして喜ぶ彼に、私は何故だか笑みをこぼした。
説明しながら問題を解いていく。
その間間に、彼は相槌を打ってくれた。