愛してるを心から
「次はあたし、何がなんでも裕子が止めても学校にいうから。何かあったら、いいなさい」
強い言葉。
ありがとう。
ありがとう、お母さん。
「分かってる!ちゃんと頼る、頼る!」
ふざけたように笑って、離された体を動かした。
自分の部屋へと向かう。
ずしずしと重みが増えるような感覚に襲われていく。
扉を開け、勢いよく閉めるとなんでか涙がでた。
溢れた涙は、私の意志を強くしていった。
ふいに窓縁に飾っておいた、写真たてを手に取る。
笑って映っているのは私とお兄ちゃん。
私の記憶は三年前に遡っていった。