最後の天使
俺はぼーっと毎日を
もう
美紀の香りが残るはずのない、
ベットですごした。
何をするでもない。
眠っては起きて、
君を想い、
眠って起きて、
泣いて。
カーテンも締め切った
真っ暗な部屋は
俺の心のようだった。
そんな変わらない日々が数日
続いたころ。
いつも通り、
眠りから目を覚まし、
君がいない現実に
目頭を熱くなった時、
カーテンの隙間から
明るい茜色が差し込んでいた。
2人を引き合わせる
茜色。
そう思っていたのに
結局は2人を引き離した。
俺は
久しぶりに
ベットルームから出て、
外に出た。
夕方で日は陰り
風が心地よく涼しかった。
俺は1階までいって
たまった新聞を取りに行くことにした。