最後の天使


美紀、

今日はね。


何の日かわかるかい?





僕と、君が

出会って、

別れた日。





「すいません、お花…ありますか?」



「はい、何にします?」



「シオン、20本と5本ください」



「わかりました」





もう5年、

早いようで

ゆっくり流れて行った時。



君を想い、
涙を流す夜もあった。


記念日の日は
孤独で溢れた。


だけどそのたび
君の手紙が
俺の心を引き締め、

そして優しく抱きしめた。



指輪はね、

美紀のお母さんに渡したんだ。
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