最後の天使
第二章


「じゃあ、笹乃丸君昨日の分も頑張ってね」


まあ、俺が
昨日休まなかったとしても
『残業係』は絶対だっただろう。


俺は、
上司が消えるのを見届けて、

携帯を耳にあてた。


「あっ、もしもし美紀?」


『只今電話に出ることができません、御用の方は…』



俺がかけた相手ではなく
アナウンスのお姉さんの声が聞こえた。


美紀、
どうだったんだろう?


昼間は忙しくて
電話ができなかったことに
少し後悔をしながらも、

俺はメールに変えた。





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DEAR 美紀
SUB 無題


姫、病院どうでしたか?


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