最終恋愛
「ああ!それ!ありがとう!」
そういって
彼はボールを手に取った
指が触れてすこしドキっとした
いきなり彼は言ってきた
「今歌ってたの…君?」
「あ…うん」
「めっちゃ上手いな!!
今聞いてて心に響いた〜」
あたしの歌を褒めてくれた
褒められた
すごく嬉しくて
なんだか恥ずかしくて
でも嬉しくて
「てか名前何?」
そう聞かれて名前を言った
「あんたが藤咲さんか!!
みんなが言ってた通りだ…
俺、カンザキ リョウヘイ
神埼 涼平」
部活は終わったらしく
屋上で色々話した
いつのまにかすごく仲良くなったメアドも教えた
とても信用できる人だった
楽しいし、可愛いし、
とにかく笑い合った
その日にあたしが
帰った時間は
9時を回った