最終恋愛
あたしは勇気と付き合った
でも話してもやっぱり友達と変わらない


彼氏っていうより友達!
楽だからいーや
楽しいし!!


付き合って三週間たったある日

バンドの練習中にまた
勇気たちが差し入れに来た

バンドの練習が終わった後
勇気と遊ぶことになってたから
一緒に帰った


「どっか行きたいとこある?」

「どこでもいいや!」

「公園いかね?」

「いーよ!」


公園のベンチに座って
世間話し的なのをずっとしていた

「でさぁ〜、笑」

「なぁ」


さっきまで笑って話してたのに
急に頭をなでられた


「なななな何?」

なんかとんでもなく
異様な空気で焦った


勇気の顔が近づいてきた

え…


「いやぁっっ!!!!!!!!!!」


勇気を突飛ばしていた


キスというものをされそうになった
初めてされそうになった


「藤咲?」

「なにいきなり!?
意味分かんない!!」

勇気が眉をしかめた

「付き合ってんなら
いいじゃんキスくらい
俺のこと一番好きなんでしょ?」


え…

「一番って何?
勇気はみんなと同じ好きだよ?
だからキスとかはちょっと…」


「じゃあなんだよ!?
俺は友達か!?
彼氏か!?
嫌いなのか!?
好きなのか!?
はっきりしろよ!!!!」


勇気が怒鳴った
なんで怒られるの?
びっくりして…

あ、涙…

「嫌いじゃないよ…
好きだよ?でも特別な好きじゃないよ…?
特別じゃなきゃ付き合っちゃいけないの…?友達は彼氏じゃないの…?」


涙が出ている
あたしの目から

勇気は

「…もういい
別れよう」


またか…
なんでこうなるの?

「うん」




いつもこう。
理由も教えてくれないで
なんで別れなきゃいけないの?
なんで友達やめなきゃいけないの?

なんで友達はダメなの?



あぁ…

また友達消えちゃった…
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