【花集】君と見た、大きな光







誰だよ。

俺はお気に入りの場所を盗られた気分でイラついた。

子供のような独占欲。

軽く舌打ちをする。

それに気付いたのか彼女が振り返った。









あ、と声が漏れる。

彼女はそれに反応して上を見て考えているようだけど、俺のことは記憶にないだろう。

でも俺は彼女を知っている。

彼女は同じ高校の同学年。

クラスこそ違えど彼女は自分とは違って有名なのだ。

『色を知らない美人』

彼女は色覚異常、全色盲なのだ。






< 2 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop