【花集】君と見た、大きな光
誰だよ。
俺はお気に入りの場所を盗られた気分でイラついた。
子供のような独占欲。
軽く舌打ちをする。
それに気付いたのか彼女が振り返った。
あ、と声が漏れる。
彼女はそれに反応して上を見て考えているようだけど、俺のことは記憶にないだろう。
でも俺は彼女を知っている。
彼女は同じ高校の同学年。
クラスこそ違えど彼女は自分とは違って有名なのだ。
『色を知らない美人』
彼女は色覚異常、全色盲なのだ。
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