籠の鳥
そう言ってマオは笑った。

「猫様眼鏡です」

フウに。



フウは当然と言うように眼鏡を手渡した。

マオはそれを受け取って何もなかったかのようにざくやの方を振り返る。

「………………(汗)」

さすがのざくやもドン引き気味。

「やだな、冗談だって」

「どこまでが??」

「ここまでが」

ありもしない境界線をざくやと自分の間にひいた。

まだ引いてるざくやにフォローを入れる。

「大丈夫、遠視だから」

「あっそ、それはよかった」

「で!そのことなんだけど!!」

「その話の持ってき方は無理があるかな?」

ツッこみながらざくやはマオの話を聞く体勢になった。

マオはフウを近くに呼んでざくやを見る。

「何か分からない?」

「厚着だな、どっか行くの?」
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