籠の鳥
「はいはい、分かったから。そういう反応するかと思って調べておいたよ。フウの話によると、親玉は北の方にいるそうだ」

「そんなこと分かるのか??」

「あなたとは違って能力はありますので」

「………(イラッ)」

さやはフウを睨んだ。

そしてざくやはガッツポーズをかます。

「よし!それじゃあ北に向かおう!!それから少しずつ情報を掴んでいけばいい!」

皆は笑いながらそれぞれ納得した。



皆揃って外へ出る。

朝食はしばらく歩いてからということになった。

「北にすぐ村があったはずだ。まずはそこへ。日が暮れるまでには着くはずだ」

マオはそう言ってドアを閉めた。

さやは既に人間の姿になっている。

「一気に仲間が増えましたね」

「例外が1匹だがな」

隣に立つさやに言うと嫌な顔をして返してきた。



ざくやとマオが先に歩いていき、フウはマオの後を静かに歩いた。

必然的に僕とさやが一緒になる。
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