腹から叫べ!

「これ、もしかしてナイン君の馬?」

「そうだぜ。かっこいいだろ!」

「いやいや、そういう問題じゃなくってね。なんで馬?」

「だって道混んでたし。馬だったら歩道で行けるし。」

金持ちの発想がわからん。

「あ、島田ー!こっち来てくれー!」

「はーい!じゃ、俺行くから。」

「カノ、馬に乗りたかったらいつでも乗りに来いよ。」

「…おう。」

ちょっと乗りたいと思うカノだった。


「あれ、島田君、係?」

「あ、松前さんも?」

隣の席の松前さんが立っていた。

「あんの水玉野郎があみだなんかで決めるから!」

担任はいつも水玉のネクタイをしている。

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