腹から叫べ!
あれは本当にびっくりした。
そして極力関わりたくないと思った。
それなのに。
「島田カノってやついるかー?」
…は?
噂のナイン君が俺の名前を呼んでいる。
彼とはしゃべったことも目を合わせたこともない。
なんか…嫌な予感がする。
「島田君…呼ばれてるよ?」
隣の席の松前さんが心配そうに俺を見た。
「あ…うん…。」
でも行きたくない。
「カーノカノカノカーノ♪」
…なんか変な歌歌いながら近づいてきやがった。
「やあ、君が島田カノ君だね!」
「はあ…。」
はっはっは!と高らかに笑うナイン。