腹から叫べ!
「あ、ナイン!」
「みんな!」
2人は裏口から外に出た。
「…ナイン、何してんだ。早く家に入りなさい。」
「…嫌です。」
「ナイン!戻れと言っているだろう!」
ナインの父は初めて声を荒げた。
「…父さん…俺、転校しません。」
父は目を見開いた。
「何を言っているんだナイン。冷静に考えなさい。こんなやつらとつるんで何の得になる?」
「自分の損得で人間を選ぶあなたの考えには嫌気がさしていました。それにこいつらはこんな俺とも友達でいてくれるいいやつらなんです。」
「お前にはもっと善良な友達が現れるはずだ。」
「こいつらよりいい仲間と出会えるなんて思えない。いいか悪いかは俺が決めます。」