腹から叫べ!
とは言ったものの…
「絵ってどんなの描けばいいんだ?」
カノの手は止まっていた。
ふとユラ君の絵を見ると、うさぎとかお花とかのファンシーなものだった。
「随分可愛い絵だね。」
「へへ。そうですか?」
ガク君はパンク系のカッコイイ絵。
「それライブのポスターっぽいね。」
「へへ。かっけーだろー。」
チヨ君のは…
「…おいカノ。何笑ってんだよ。」
「え、いや、かわいらしい絵だと思って。」
「お前、バカにしてんだろ。」
「いやいや。してないよ。でも…チヨ君も苦手なことあるんだね。」
「…うっせえ。」
チヨ君の絵はお世辞でもうまいと言えなかった。