腹から叫べ!
「よっしゃできたー!」
黙々と書いていたナイン君が声を上げた。
「見せて!…あ。」
「すげえナイン…」
「お上手ですね…」
「はは。だろ?」
ナイン君の絵はすごく上手かった。
意外な才能発見だ。
しかし…
「ねえナイン君、なんで風景画?」
「え?」
上手いのだけど、ナイン君の絵はまったく関係のない、緑が茂った白い家の風景画だった。
「え?上手くね?」
「いや上手いけど…」
結局、その日書いたポスターは校内に貼ることになった。
話し合いの結果、チヨ君とガク君がデザインした絵をナイン君が描いて、それを町に貼ることにした。