腹から叫べ!

「まあ家柄から考えが他人とズレちゃったのかもね。」

人ってそんなに変わるものなのか?

ますますナインの謎が増えた。

「何部?」

「…腹から叫部。」

「へえ、楽しそうだね。私は絶対入部したくないけど。」

笑顔で拒否られた。


掃除の時間。

俺は教室のモップ係。

みんなほとんど掃除せず雑談している。

だけど1人だけ黙々と掃除している姿があった。

池上君だ。

池上君は真面目で性格もいい。

「なあ池上ー、お前は将来医者になるんだろー。」

「え…。」

1人の男子生徒が池上に声をかけた。

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