腹から叫べ!

池上君は急いで立ち上がる。

「すいません先生、俺が…「先生!ナインが『俺、空飛べるぜ!』とか言って屋上から勝手に飛び降りましたー。池上はそれに巻き込まれただけでーす。」

ガク君が横から割り込んで言った。

「え。」

「何い!?崎野!またお前か!」

「はは。すいやせんでしたー。」

「池上まで巻き込みおって!」

「いや、先生、崎野君は何も悪くな…、」

チヨは池上の口をふさいだ。

「池上君、君は早く着替えた方がいい。風邪をひいてしまうぞ。そうだ、俺の体操着があるから、それを貸してあげよう。」

「え、ちょっと!」

チヨ君は池上君の腕を引っ張って行ってしまった。

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