腹から叫べ!

水着に着替えて外に出ると、ガクとユラはもう海に入っていた。

「お前らちゃんと準備体操して入れと言ったろうが!」

チヨ君が怒りながらアキレス腱を伸ばしている。

「したしたー!屈伸したー!」

適当に答えるガク。

「足つるぞ!あ、カノ、ナイン!お前らも体操しとけよ!事故に繋がりかねんぞ!」

「んな大袈裟な…。」

「カノ!お前みたいなやつがいるから水の事故が絶えんのだ!海の中で足引っ張るぞ!」

「それもはや事故じゃなくて事件だよね。」

カノは渋々チヨの隣で体操を始めた。

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