腹から叫べ!

「あのさ、もう一回やり直せば?」

俺がそう言うと4人はシーンと静まりかえった。

…あれ?俺なんか変なこと言った?

「お前…知らねーのか?」

ガク君が神妙な顔つきで近付いてきた。

「あのな…あみだババアに逆らうと大変な目に遭うんだぜ?」

「あみだババア?」

「あみだくじの精霊みたいなもんだよ。」

「大変な目って?」

「例えばな、夏にアイスを買いに行ったらいつも売り切れだとか。」

「地味に嫌だなオイ。」

「だろ?だから逆らっちゃいけねえんだよ。」

…バカだ。こいつバカだ。

そんなんあるわけない。

< 7 / 290 >

この作品をシェア

pagetop