先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「明日は当直だけど、今日は帰るよ」
「……そう」
「でも帰って思うよ」
「なんて?うるさい居候がいなくて静かで落ち着くなーって?」
冗談で聞いてみれば。
突然ベットについていた手に、高橋の手が触れる。
見れば、腕枕していない方の手で、あたしの手……指を絡めている高橋。
くすぐったい。
あたしの指を撫でるように遊んでる。
その指が止まったかと思えば。
「違うよ……早く帰ってきて欲しい、と思うよ」
閉じられていた目はいつの間にか開いてあたしを移していて。
この角度からか、あたしの指、そして顔に熱が生じるのが分かる。
恥ずかしくなって、高橋から目を逸らして何もない、白い壁を見つめればクスクスと高橋の笑い声が聞こえた。
わざとやってんの?
「病院では、手術する前の関係だったんじゃ無かったっけ?」
自分でも可愛くないと思う。
だけど、つい言ってしまうのがあたし。
「そうだけど。今お昼休みだから」
「何それ。意味分かんない」
都合良すぎ。
お昼休みでも、今看護師さんが部屋に入ってきたらどうすんのよ。
手を振りほどきたいけど……しないのは、あたしも少しは許してるからか。
「疲れて寝呆けてるんじゃないかとでも言っといてください」
「は?自分で言いなよ」
「厳しいですね……」