先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「……失礼します」
扉を開かれて、中へと入った。
開かれた先には、右に横になって診察する為のベット。
そして正面には……
「こんにちは」
カルテを見ていたらしい、つい先日高橋から聞いた……
須藤先生は机へと向かっていた体をこちらへ向けながら視線を向けずに言った。
綺麗にまとめられた髪。
出てる耳に小さく付いているピアスが反射してキラキラと綺麗だ。
「……宜しくお願いします」
「この前会ったけど……改めて初めまして、だよね」
椅子に座ってすぐ、あたしと目のあった須藤先生は真っ直ぐにあたしの顔を見ながら笑顔。
医者の仕事スマイル?っぽいけど、目が笑ってない。
ただ、首元に光ってるネックレスも耳のピアスと似ていて。
高そう。さすが医者…ブランド物なんだろうなとぼんやり思った。
それにしても。「初めまして」の割には馴れ馴れしい話し方をされていい気持ちではない。
高橋と言い、初対面から馴れ馴れしく近づかれても困る。
だからと高橋の時みたいにストレートに「馴れ馴れしい」と本人に言えるわけでもなくて。
少しは大人になったな、と内心思いながらも曖昧に相槌を打った。
「須藤です。エコー検査、高橋先生の予定だったんだけどちょうど空いてた私がしようと思って代わったけど……良かった?」
少し含みを込められたように聞こえた。
……高橋の方が良かった?と聞かれているのだろうか。