先生との恋☆Second・Story☆完結☆
缶コーヒーを開けながらにっこり笑われて言われた。
…何その言い方。
「…むかつく」
「ははっ、」
ぼんやりと背もたれにぐっと体重をかける。
顔だけ横にしてみれば、缶コーヒーを飲んでいて。
その横顔に、さっきの須藤先生の言葉が浮かんでくる。
さっきからぐるぐると、脳内で再生される忌々しい言葉。
[年も年でしょ?実家帰る度に結婚はまだか~孫はまだかってうるさくて]
[いやいや。結婚したいなー…もうあたしから結婚を前提に付き合ってって言っちゃおうかな]
結婚・・・か。
考えてもなかった言葉。焦っているような人の言葉を聞くとやけに現実的に聞こえてきた。
自立している大人の女性なら思うんだろうな。
良く考えれば…
高橋ももうちょっとすれば30なっちゃうもんね。あたしはまだ20になったばかりだけど。
高橋もそういう事、考えたりするのかな。
あるいは家族に…。
「ねぇ高橋」
「んー?」