先生との恋☆Second・Story☆完結☆
そんなことさえもわかないけれど、耳の横に心臓があるかのように、バクバクと激しく心臓が動いている音はしっかりと聞こえていて。
「岡本さん!?」
目は開いているはずなのに、真っ暗で。
そこに、高橋の声が聞こえてくる。心臓の音をかき消すかのように、バタバタを近づいてくる
「どうしました!?」
ぐっと肩を掴まれるけど、あたしは動けなくて。顔を上げることさえできない。
クルシイ
タスケテ
タスケテ――
高橋、助けて――
死にたくない。
「っっっっ!!」
ハッ、と目を開ければ目の前は真っ暗で。
慌てて飛び起きて周りを確認すると見慣れた病室。
聞こえてくるのは心臓の音ではなくて自分の荒い呼吸で。
「はぁっ、はぁっ、は、」
時計を確認すれば、2時前。
―――またか。
呼吸を整えようと、深呼吸を繰り返すけれど、分かる。
この後にくるもの。
「ふっうぅ……」