先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「いえ。大丈夫です」
そう言いながら寝ころべば、看護師さんが布団を綺麗にかけなおしてくれた。
「タオルケット、欲しくなったらいつでも言ってね」
「はい、ありがとうございます」
「おやすみ」
「おやすみなさい」
ぽんぽんと布団を叩いて、看護師さんは出て行く。
はぁ……。
寝るのが怖い。
そう思ったのは久しぶりで。
まるで体が薄れていくあの時の感覚を忘れるなと訴えかけてきているような気がして。
怖い。
あの時は、死にたくないなんて感情なかったのにな。
手術をされること以上に怖いことなんてなかった。
手術をするくらいなら死んでもいい。
死ぬことなんて怖くないと思っていたのに。
いつから、こんな風に死にたくないと思うようになったんだろう。
眠るのが怖い。死ぬのが怖い。いつくるか分からない発作が怖い。
「怖いものだらけじゃん…」
あの時は、高橋に助けを求められた。
今は―――
今は、誰に助けてって言えばいいの…?