先生との恋☆Second・Story☆完結☆
ここに来て早数十分。すごく出入りが激しくて、通りかかるスタッフの人が気まずいけど……。
自販機で買ったカップの冷たいオレンジジュース片手に、待つ。
リハビリ室の入り口から、遠くの廊下の方までずーっと眺めていて…
―――――来た!
早足でこちらへと歩いてくる姿。
「聖くん!」
大声出していいのか分からず、周りの様子を伺いながら、低くて小さい声を出して聖くんを呼ぶ。
「ひーじーりーくん!」
聞こえてないのか。そのままあたしの目の前を通りすぎようとして……
チッ。
「聖くん」
「えっ、あ……心ちゃん?」
普通に声を出したら、キュッとスニーカーの音を出して急停止してくれた。驚いたように目を見開き聖くんはあたしを見つめる。
座っているあたしを足元から見て、目が合った所で。
「え、何でここに?骨折……?」
「してない」
リハビリしに来たんじゃない。