先生との恋☆Second・Story☆完結☆

今、聖くんが真面目な顔してるからかな。

いつも真面目顔の高橋と同じ、仕事の顔。


やっぱり仕事してる時は真面目なんだ。聖くんも。


笑うのは相変わらずだけど。


「……急がなくていいからね?」


「じゃあ1時間くらいかかるかも」

「帰る」

「ははっ、嘘だって」

「…………」

「黙らないでよー。分かった。ちょっとは急ぐよ?」

そう言うと、歩いて行った聖くん。


あ。高橋にあたしの現在地言ったりしないよね?


さっきあたしがここにいるの黙っといてって言い忘れた……!

もしかしたら聞き付けた高橋がここまでくるかもしれない。


そんな不安が少し過ったけれど、あたしはここで待つしかできない。


聖君だったら、もしかしたらこの病気について知っているかもしれない。


検査で異常がないと言うことは問題ないってことだし見落としもないはず。


だから発作が起こってるってことも信じて貰えないかもしれなけれど…。


あれだけ何年も苦しまされてきて何回も経験した発作。


気のせいなはずがない。だけど、高橋には絶対に言いたくない。


あの子が仮病を使う手前、自分も高橋に心配をかけさせたくない。


検査で異常がないなら、あたしのこの症状も仮病と思われるかな。


大事にされて、過保護に心配されても困る。



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