先生との恋☆Second・Story☆完結☆
高橋に知られずに治せるのなら、そうしたい。
長椅子に座りなおし、周りを観察しながら待つ。
「―――お待たせ。ごめんね?」
しばらく経ってひょっこり現れた聖くんは、私服で。
こうして見るといつもの聖くんだなーと思う。
「カフェ行く?」
「……どこの?」
「もちろん院内の」
「……行く」
立ち上がって、前を歩きだした聖くんにぴったりと付いていく。
「何か変な感じ。聖くんとカフェって」
「そ?結構好きだけど」
「家でお菓子食べてばっかりの印象しか無い……」
「否定できない!」
うん。聖くんとカフェってあんまり。
「心ちゃんと密会して秋が怒るかなー?」
「…………」
また、高橋。
聖くんがからかってわざと言っているのは分かるけど……。
「ハッ、そんな顔しないでよ、怒った?」
「しばらく“高橋”は禁句」
顔だけで振り返ってあたしの表情を確認してくる聖くんの背中をバシっと叩けば、ははは、と笑う。