先生との恋☆Second・Story☆完結☆


「……」

一瞬の、間。

そして―――


「もしもし?」


何を話しているのかは聞こえないけれど、高橋が何か言ってるのは聞こえてくる。


「え、うん。今?終わったけど」

「……心ちゃん?」


そう言ってあたしを見る。


やっぱり。


あたしは、絶対にあたしといることを言うなと目で訴えて首を左右に振る。


「知らないけど……あー、そっか。俺も探そっか?え?……人がせっかく……はいはい。じゃーねー」


耳から離されて、パタンと閉じられたケータイ。


あたしは残りのジュースを全て吸い上げた。


「居ないの気付いたっぽいよ」

「そっか……帰るね」

「大丈夫?」


「……うん」


すぐにこの発作を治す方法は見つからないけれど、聖くんに聞いてもらえて少し楽になった。


< 178 / 382 >

この作品をシェア

pagetop