先生との恋☆Second・Story☆完結☆
正直に言えば、帰って欲しくない。
高橋と今2人になるの…気まずいもん。
だけど、引き止めるのも。
「……うん。来てくれてありがとね、花も」
「ん。あ、退院したら教えて。予定考えるから」
「分かった」
「……じゃ、失礼します」
笑って高橋にもう一度頭を下げてすれ違い、部屋を出ていった有岡くん。
その背中を見送って高橋に視線を戻せば、高橋はベットに寄ってきた。
「何だか悪いことしちゃいましたね」
出しっぱなしだった椅子に腰掛けながら申し訳なさそうに眉根を寄せる。
「話はもう終わってたから」
「そうですか……」
ふー、と息を吐く高橋。
それを見ていると、高橋の視線が動いた。
「……大学?」
パンフレットに気付いて、ぽつり。
呟いた高橋に、
あたしは机の上にあったパンフレットを紙袋の中にしまう。
「ひ、暇潰しにって持ってきてくれたの」
深い意味は無いから!何も突っ込まないで。そう思ってしまったのに。
「大学、興味あるの?」