先生との恋☆Second・Story☆完結☆
静かに聞かれて、困る。
「別に」
思ったよりそっけない言い方になってしまってしまったと思った。
興味……なのかな?
気になるのは気になるけど。
せっかく聞かれたから、そのまま高橋にも聞いてみる。
「……高橋は、医大?」
そういえば、だけど。“医学部に行く!”って言って“馬鹿じゃないの?”って皆から言われてた子がいた。
浪人しちゃう人も少なくないって。
そのくらいハイレベルって、高校の時は雲の上の存在だったんだけど…。
良く考えれば実際そこに行ってた人が身近にいるんじゃん。
「いいえ、僕は医大じゃなくて医学部出身です」
「医大じゃないの?」
「はい。家から一番近い大学の医学部に入学したから……」
医大は遠かったんですよね……と高橋。
そうなんだ。
ずっと医大だと思ってた。
「今ではどうか分からないけど、僕の時は医大は医学部と看護学部しかなかったんだ」
「2つだけ?」
「そう。だから、その、ね」
何が言いたいのか汲み取れなくて、首をかしげると“あいつ”と言われ、気付く。
あ、
「そっか聖くん!」
パッと思いついたままにいえば、高橋もニッコリ笑って頷く。