先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「……高橋“先生”の患者さん皆にそんな風に嫉妬剥き出しで接してるんですか?」
睨み付けるように顔を上げれば余裕そうに笑う姿がおもいっきり視界に入る。
ダメだ。殴りたい。これ、病院じゃなかったら手、出てるかもしれない。
だけど、ここで感情的になって喚いてもどうせガキだと思われるだけだから。
あたしも、余裕を持つ。
「そんなことしてないわよ。私、そんなに分かりやすいかしら」
「そうですね。あたしが高橋先生と仲が良いから?」
目の奥が、変わる。
「患者さんのワガママ聞いてあげてるだけでしょ」
―――患者さんの、ワガママ。
患者と医者……ね。所詮、そうだって言いたいのか。
確かに高橋はあたしのワガママに付き合ってくれているだけなのかもしれない。
だけど、それは須藤先生から言われる筋合いはない。
「……あたしに当たるよりも、うじうじしてないで高橋先生に告白したらどうですか?」
少し大きな声で言えば、須藤先生の憎たらしい笑顔が固まって、変わりにあたしが笑顔を作る。
バイトでも良く褒められる、満面の笑みを。