先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「不安になった時は、どうしたらいいですか?」
腕の中で動く赤ちゃんを抱きなおす。
「不安になることはしょうがないと思うの。私も前向きには考えてるけどね……今心配なのは」
横田さんは言葉を紡ぐ。
――心配?
「この子も……私と同じようになってしまわないかってこと」
何に、とは聞かなくても分かる。横田さんと、あたしと同じ病気になってしまわないか。
「生まれてからの検査は大丈夫、問題ないって言われたんだけどね?いつか発症してしまうんじゃないかってそれだけが心配なの」
生まれつき病気の人と、あたしのように今まで何ともなくて、急に発症してしまう人がいる。
生まれた時何も無かったからと言って、ずっとそうだとは限らない。
遺伝は無いと思うけれど……やっぱり親なら心配になるはず。
「……同じようにはなって欲しく無いですね」
赤ちゃんを見ながら、ぽつりと祈るように言う。
できれば、苦しい思いをしないで済むように。
この無垢な笑顔で、ずっといてくれるように。
「……そうね」
あたしもいつか子供ができたら、心配で心配で仕方が無くなるのかもしれない。