先生との恋☆Second・Story☆完結☆
過保護になるかもね……と心の中で笑いながら、もう一度腕の中の赤ちゃんをグッと抱き締める。
立ち上がって赤ちゃんを返すと、横田さんも立ち上がって時計を確認。
「つい長話をしちゃったわね」
「はい。お話で来て良かったです」
そのままエレベーターに乗る。
あたしの入院している階と、迷わず1階を押した横田さん。
「……高橋に、会っていきませんか?」
せっかく来てくれたんだから、会っていけば……。
「ううん、高橋先生とは電話でお話したからいいの。忙しそうだし……」
あたしの部屋がある階について、あたしは降りる。
「本当にいいんですか?」
「うん。検査結果が良いといいね」
「ありがとうございました」
「じゃあ」
ドアが閉まるまで見送って、ランプが下の階に降りていったのを確認して踵を返す。
わざわざあたしの為に来てくれて嬉しかった。
……勉強になった。
前向きに暮らしてる横田さんのように、あたしも人から言われたことを気にしてウジウジなんてしていられない。
少しだけ、すっきりした。
決心が、ついたような気がする。