先生との恋☆Second・Story☆完結☆



―――着信:高橋


バイトの休憩中。


スタッフルームで昼食を食べていれば、鳴り出すスマホ。

ディスプレイに表示される名前を見て、ため息がでる。

最近、日に日に増えてく高橋の着信。


最初は放っておいた方がいいとでも思ったのかな。


1日1回くらいしかなかったのに。

最近では朝昼晩、

きっと仕事の合間を見つけてかけてきてるんだろうけどかかってくる。


いまだに一回も出たことないけど。メールも「元気ですか?」とか「電話に出て」とか。


お母さんが高橋に電話したらしく「家に帰ってないみたいですがどこにいるんですか」とか。


心配してくれるらしいが一歩間違えばストーカーじゃないか…と思うくらい、しつこい。


でも、そろそろ出た方がいいかもしれない。


だけど…話してしまえば、あの話の続きを、はっきりとした別れ話でもされたらどうしようって思う自分がいて。


「…あ」


スマホを握りしめたまま、


考えていればプツっと切れてしまう。


それに安心して息を吐きだす。


検査結果の電話かもしれない、し。


そろそろでなければいけないんだけど、まだ勇気が出ない。

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