先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「そっか…。心ちゃん、今日大学行くって言ってたっけ?」
「うん。そうだけど…行くってどこに?」
行くよ、なんて急に言われても。
あたしは有岡くんと約束してるんだし、どこに行くかも教えてもらえず連れて行かれるなんて納得できない。
「ごめんけど、その、大学行くってやつ。また後日にしてもらって」
「は?なんでっ…」
「あ~~!ここで話してる時間が勿体ない!車の中で話すから取りあえずついてきて」
「はぁぁぁぁ?」
不機嫌を前面に出すがそんなものおかまいなく力任せにぐいぐいと引っ張られる。
本当に意味が分からない。
「あたし友達との約束がっ」
「また後日で!」
「無理だって!約束してるんだから」
「大学は待ってくれるって!!だけど、俺は待たない!!」
「はぁ!?ってか本当にどこ行くの!」
外、蒸し暑い。
そんな中、抗う私と、早くアパートを出て行こうとする聖君の引っ張り合い。大きな声を出して取りあえず話を聞こうとしても、引っ張られる。
勝てるわけはないけれど、ドアのノブを必死につかむ。
暑い…。