先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「肝心なことは我慢するんだよな。似た者同士って言うか。…荒療治だけど、俺は心を鬼にするからな」
最後にぽつりとそう言われて、どういうこと?って聞く前にがっしりと首を掴まれた。そして鍵を開けたかと思うと、ドアを引くと同時にあたしを押し込む。
「っわっ、」
勢いだけで飛び込んだ玄関に、
思わず叫びそうになったけど、ハッと口を手で押さえる。
ドアの音だけがやけに響く。しん、としてる室内。
「これ、置いてくるから先行ってて。寝室」
靴を脱ぎながら、持っていた袋を少し持ち上げた後、聖君が控えめな声で私に言う。
逃げるな、行けよと
言いはしないけれど、顔で訴えてくる聖くんに無言で頷いて、リビングに歩いていく背中を見た後、寝室へ。
……。
どんな顔すれば、いい?なんて言えば、いい?
最後に分かれたときがあまりにも悪かった為、きまずい。
深呼吸をしてから、ゆっくりとドアノブに手をかける―――