先生との恋☆Second・Story☆完結☆
互いの想い
「―――っ、」
ゆっくりと開けた瞬間、
ふわっと風が前髪をかすめた。
ほどよい室温になっている室内。
カーテンも閉め切られていて
置かれているベットの上に横たわる姿。
いつも使っていたタオルケットは横に畳まれていて、掛布団がかけられている。
そこから腕を出して、規則的に動く胸。
……寝てる。
こちらの様子に気づくこともなく、静かな空間が続いていることで寝てるんだって分かった。
ゆっくりと高橋の横に近づく。
覗き込めば、
少しだけ眉間に皺が寄せられていて。
口を少しだけ開けて苦しそうに呼吸する姿が見える。
おでこに乗せられたタオルと、床に置かれている洗面器は
きっと聖くんが用意したものなんだろう。
久しぶりに見た高橋。
電話で聞いた、掠れた声はきっと体調を崩していたからだろう。少しやせたようにも見える。