先生との恋☆Second・Story☆完結☆
どうしようと立ちつくあたしに、
「……心」
んっ、と力を入れながら上半身を起こした高橋。
背中を預けて、あたしを見る。
起きたらしんどいだろうに…。
「来て。顔見て話したいから」
「めがね、横に…」
「頭がぼんやりしてるんだ、お願い」
苦しそうにそう言われれば、あたしは断れない。
吸い寄せられるように、ゆっくりと高橋に近づく。
「冷えピタ…」
貼る?
高橋はどうしても何か話したそうだ。
それが怖くて、話を逸らそうと横まで来た時に持っていた袋に視線を落とせば、
ぐいっ、
「っう、あ」
引っ張られて、とっさに膝がベットの上に乗る。
背中に回る温かい腕にぎゅっと力が籠る。
視界の端に、頬に高橋の黒髪が当たって。
「…会いたかった……」
耳に届いた苦しそうな声と一緒に、
あぁ、
抱きしめられたんだって分かった。