先生との恋☆Second・Story☆完結☆
…結婚。
「高橋、」
「不安ならそういう方法もあるよって話で、今すぐじゃなくてもいいんだ。
まだ若いから、いろんな世界を見てほしいって思うから」
穏やかにそういう高橋に、あたしの方が焦りの感情が出てくる。
高橋が今、”あたし自身”を好きだと言ってくれたように。
「違うっ、お嫁さんになりたい、じゃない」
「え?」
きょとんとした高橋。
恥ずかしいけれど。
あれだけ、高橋は言葉にしてきちんと気持ちを伝えてくれたんだ。
ここで意地なんか、張りたくない。
「……誰でもいいから結婚したいんじゃない。
ただのお嫁さんじゃなくて…”高橋 秋”のお嫁さんになりたい」
好きだ。愛しい。優しいこの人が。
言った後にじわじわと襲ってくる羞恥心。
恥ずかしさを隠すように高橋の首に腕を回して、肩に顔を埋めた。
さっきと逆で、
今度はあたしが高橋を強く抱きしめる。