先生との恋☆Second・Story☆完結☆
声も出ず、心の中で呟く。
……。
待って。
本当に誰!?
ドアから当たり前かのように入ってきた人物は高橋じゃない。
知らない、ラフな格好をした男の人で。
「あ、パジャマ!」
「は?」
玄関に入った途端、廊下に突っ立ったままのあたしを視界に取り込み笑顔で見た感想を言うその人。
思わず不機嫌全開の声が低音で出てしまった。 パジャマですけど。何か。
「寝起き?何か怒ってる?」
ハハハ、と呑気に廊下と玄関の境界を表す僅かな段差ギリギリで、片方の壁に手を置いて靴を脱ぎながら聞いてくる。
……寝起きですけど。
怒ってません、別に。
普通いきなり入ってきた他人に寝起きのすっぴん、パジャマ姿を見られたら怒るのかもしれないけど。
入院していたあたしはいつだって殆どパジャマすっぴんだったし。
ただ、不審がってるだけ。
って言うか。そうじゃなくて!