先生との恋☆Second・Story☆完結☆
最後に須藤先生に負けないくらいの笑顔を向けて、すれ違ってやった。
あの顔が今どうなってるのか、分からないけれど少しでも悔しいと思ってもらえればいいなって思う。
あーーーすっきりしたっ!!
ベンチに座って思いっきり空気を吸い込めば、体中が満たされる。
本当にすっきりした。
「……あ、」
何気なくリハビリ病棟の方に視線を向ければ、聖くんがこっちを見ていた。
…いつから見てたんだろう。
「そうだ、」
見えるかな?伝わるかな。
貰った検査結果を指差して、大きく丸を作って結果が良かったことを伝えれば、上手く伝わったのか親指を立ててくれた。
仕事頑張って。
その思いで手を振れば、笑顔で振りかえしてくれて、その指は全く違う方向を指す。
「え…?」
そのまま
指さされた方を見れば。
―――高橋。
見上げれば、
「――気をつけて」
口がそう動いたのが読み取れて、
笑って「頑張って、待ってる」と答える。
ちゃんと読み取れたのか、笑う高橋。
手を振るあたしに聖くんとは違ってさりげなくだけど振り返してくれる高橋。