先生との恋☆Second・Story☆完結☆
向こう側に置かれていたのだろう。
そのカバンを受け取って、中を探す。
あった。
電源ボタンを軽く押せば、出てきた時刻と通知。
不在着信、今どこにいるのかと心配しているメッセージ。
スライドさせればまだまだ続くその数に、すっぽかし状態にされてる送り主の…有岡くん?に同情した。
「ねぇ秋」
「ん?」
「有岡くん、って知ってる?」
俺は知らない。
スマホから秋を見れば、むっとした顔を一瞬したけれど口を開く。
「知ってる。一度お見舞いに来てた」
「会ったの?」
「挨拶程度だったけど」
目を細めて俺を見る秋はきっと俺がきちんと見えてないんだろうなぁと思う。
そっかそっか。会ってるんだ。なら話は早いな。
ほいっとスマホを秋に差し出す。
「待ちぼうけくらってるっぽいから電話したげて」
「は、?」
受け取りつつも、不満を口にする秋に俺は続ける。
「俺がしたげてもいいけど待ちぼうけの元凶が謝罪すべきでしょ」