先生との恋☆Second・Story☆完結☆
あんた誰!?
「……誰」
ヤバイ、少し身の危険を感じてきた。 あたし一応女の子だし。
密室で1人だし。
このまま確実に家に上がり込んでくるし。
力じゃ確実に勝てないだろうし。
恐怖が……寒気がする。
「あれ、聞いてないの?ってか俺の事知らない?」
ナンパなみの軽さでニコニコと笑いながら
廊下へと上がってこっちへと歩きだした途端。
その人から視線を外さないようにしながら自然に
逃げてることを悟られないように後退してリビングに踏み込む。
マジで誰、あんた!
……背を向けたらダメだ。
その瞬間殺られてしまう。 チラッと見えたリビングの机の上には、昨日帰宅してから置きっぱなしになってたあたしの携帯。
慌ててそれを手に取った時、
とうとうリビングに入ってきた不審者。
「あれ……?」
と言いながら室内を見渡して視線を泳がせる姿を見て、今更ながら心臓がバクバクしだした。
発作じゃなくて、怖くなって。
この人絶対不審者だ……。
ここのマンションのエントランスの掲示板に、「不審者多発注意」って貼り紙があったのを思い出す。
何で。
何で不審者が高橋ん家の鍵を開けれたのか分かんないけど。
ピッキング…?どうしてよりにもよってここなの…!