先生との恋☆Second・Story☆完結☆
――――高校時代。
「――あ、岡本さんだ」
掃除時間。
快適だった教室を追い出され、
担任に勝手に割り振られた掃除区域には行かずに死角になるであろう体育館と校舎をつなぐ渡り廊下の陰に座っていれば、同じくいつものサボり仲間の1人が声を上げた。
「え、どこどこ」
「ん?ほら、水道んとこ」
わらわらと覗くように体を乗り出す仲間たちと同じように、俺も振り向いて目を凝らせば。
ジャージ姿の女子が数人水道の所ではしゃぎまわっていた。
「1組体育だったんだ……」
同じような服装に同じような髪型で動き回る数人の中で、すぐに目当ての人物を見つける。
水道の水を出しっぱなしにして片手で掬うようにして友達に水をかけているのが岡本さん。
で、それを「うわー」とか走り回ってんのが他の子たち。
半袖半パンで逃げ回る女子たちと違い、
下は同じように半パンなんだけど、長袖のジャージをわずかに捲って水を触っている岡本さん。
みんな笑顔でいかにも楽しんでるって感じで見てて癒される。
「やっぱ岡本さんは見学なんだよなー」
「え?」