先生との恋☆Second・Story☆完結☆
ぼそっと。渡り廊下を区切る塀に腕を乗っけたまま隣の友達が呟く。
声を上げれば、俺をちらっと見てまた元に視線を戻した。
「ほら、救急車で運ばれてから。ずっと体育見学してんだよ、あの子」
「へー……」
岡本さんが救急車で運ばれたという話はすぐに全校に広まった。
ってか、静かに授業してる学校にいきなりあの馬鹿でかいサイレンならした救急車がやってきたらみんな何事かと思うわけで。
授業を中断(というか先生も何事かと教室を出て行った)して廊下に集まっていれば、
よく分からないまま救急車は誰かを乗っけて去って行って。
誰が運ばれたんだろうと気になっていた所に
同じ学年の岡本さんだと情報が次の休み時間にはもう回っていた。
本当かどうか分からないけれど、心臓が弱かったらしい。
元々入学した時から可愛いと男子の間で密かに話題になっていたから、クラスは違えど名前も顔も知っていた。
その後入院したらしくてしばらく学校に姿を見せなかったんだけど、いつの間にか戻って来ていて。
確かに体は細いなぁと思うけれど。
体が弱いようには見えないからただの貧血で倒れたとかじゃね?って結論に至ってたんだけど。
「この前も見た時日陰で見学してたし」