先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「彼氏になればあんな風に笑いかけて貰えるんだろうなぁー」
「絶対優越感半端ないよな」
「その優越感を味わうために勇気を出した奴が何人死んだか」
「そーだよなぁー」
今のところ、彼氏の有無も分からないが一人もその優越感を味わえる権利を獲得した者はいない。
自分だけに笑いかけて貰える……
それはそれは男とすればめちゃくちゃ嬉しいわけで。
だって、他の男ににこりともせず真顔の子が、
俺だけに笑顔向けてくれるんだよ?
ヤバイ。
考えただけでヤバイ。
「俺さ、笑いかけてほしくて女になりたいと思ったことあるもん」
「「「「はぁ!?」」」」
一人。ぽつりと言い出した衝撃発言に、俺たちは距離を取るように体を引く。いや、引いた。
「だってどう頑張っても男としては笑いかけて貰えないからさぁ」
「お前それ末期だぞ」
「俺も引いたわ」
うん。引いた。それはヤバイ。
いくらなんでもそこまでは考えない。
「笑顔は遠くからでも全然見れるけどさぁ、一度でいいから正面から見てみたいよなぁ」
「うわ、それ最高」