先生との恋☆Second・Story☆完結☆


でも良く考えれば。


こうしてここで会って話をしていなければあれだけ見ていた岡本さんの心の中に俺はこれっぽっちも無かったってことで。

それを考えればぞっとする。

「何で有岡くんはあたしをご存じで……?」

少し間があった後。聞かれた質問に、え?と思いながらも。


それよりも。


岡本さんが俺の名前を呼んでくれたことに感動した。

その感動を心の中で噛みしめていれば、


「あの、」と声をかけられる。


必死に質問を頭の中で思い返す。

「え?自覚無かったの?有名だったじゃん」


あれだけ男に騒がれていて。声をかけられて告白だってされていて。本人は自分が男子に浸透されてるってことを知らなかったのだろうか。


や、あれだけ告白されたり下心丸出しの男を見てたら、自覚するでしょ。


1回告白されただけで調子に乗ってた女子だって

いっぱいいたくらいなのに。


聞けば、え?と岡本さんは言った後、顔を歪めて俯く。


そんなに嫌だったのか?

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