先生との恋☆Second・Story☆完結☆
そして、その冷血説と一緒に思い出したあの日のこと。
「あー……っとさ」
ん?と岡本さんが俺を見上げる。
聞いてもいいのかな。や、聞くならきっと今しかないんだろうけど。
首を傾げられて、ごくりと唾を飲む。
「体、大丈夫?」
さぐるように、窺うように聞いてみた。
体が弱いって言うのは本当だったのだろうか。
聞けば、わずかに瞳を揺らした岡本さんは、苦笑する。そしてそのあと、微笑む。
「大丈夫。ちゃんと手術したから完治に向かってます」
そういう岡本さんに、あの噂は本当だったんだ。
貧血かなって思ってたけれど、心臓が弱かったらしいという噂。
手術というのは大変なものだったんじゃないだろうか。
「手術したの?」
「うん去年ね」
「……そっか」
弱いのは本当だったんだ。