先生との恋☆Second・Story☆完結☆
死にたくない。
暑い室内。
殺されるかもしれないと言う恐怖と
少し動いたことからじんわり汗をかいた感覚がする。
どちらへ動くか分からない不審者を睨みながらいつでも動けるように神経を使っていると。
ガチャ、ガチャ、
カタン――
「ただいまー……、って何でドア開いてたの」
玄関の方から聞こえた声に、あたしは少し気が抜けた。
「たっ、た、高橋!」
慌ててどもりながらも高橋を呼ぶ。
「心?」
あたしの普通じゃない声を聞いて、足早に廊下を歩いてくる音が聞こえる。
「どうしたの……って、わ!」
リビングへと来た高橋が見えた途端、
あたしは高橋の元へと走りよって背中に回る。
高橋の服をギュッと掴むと
不思議そうな顔をした高橋は、たった今対峙していた不審者へと目を向けた。
「あ」
「……おはよ」
高橋を見て、ヘラっと笑った不審者。
次の瞬間、いきなり歩きだした高橋にあたしは掴んでいた服を放してしまった。
そのまま無言で不審者に近づく高橋。
……そして、
「お前……何やってんの」