先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「ツンツンしてそうな雰囲気の人だった」
「心がそれ言う?」
そう言って笑った高橋をむっとして叩く。
「ぱっと見ね。芯がしっかりしてそうなイメージで、聖くんのことあしらっちゃいそうな感じ」
どちらかと言えば聖くんが犬みたいに懐いてそうな、そんな雰囲気の人。
「だけどね、聖くんのこと見た瞬間、泣きそうな顔してて、イメージと違って…」
何て言葉が似合うのかな。
儚いとか、そんな言葉が合うのかな。
「とにかく、守ってあげたーいって思うような人だった」
そういえば、高橋はへぇ…と声を漏らす。
「誰なんだろう…」
「……謎だね」
「そうだね」
聖くんは、謎だ。肝心なことはあまり分からない。
「……僕は、いつかその人に聖が刺されないか心配だよ」
そう言ってふらふらと立ち上がった高橋。
腕を支えるようにして、あたしも立ち上がる。
「確かに」
あんまり遊んでると刺されるかもしれない。
『03:謎です』
とりあえずそのうち事情聴取ね。
そうだね。
あの人、大丈夫かなぁ。